エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「はっ」


帯を緩めてもらえたおかげで、酸素が肺に入ってきた。


「すぐにハウスキーパーが来てくれるはずだから、着替えを手伝ってもらって。医者は少し時間がかかるようだ」
「ありがとう、ございます」


ベッドに横たわったままお礼を言うと、彼は私の髪を優しく撫でる。


「そう。それがいい。『すみません』より『ありがとう』がうれしいな。あっ、ハウスキーパーかな」


そのとき、チャイムが鳴り、彼は部屋を出ていった。


「ありがとう、か……」


父が亡くなってからうまくいかないことばかりで、ちょっと卑屈になりすぎているのかもしれない。

そんなことを考えていると、ハウスキーパーの女性が入ってきて、着物を脱ぐのを手伝ってくれた。


締め付けから解放されると、うとうとしてしまった。
医師が来てくれたのがわかったものの、アルコールが入っていたせいか、目を開けられなかった。
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