エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「本当に体調は大丈夫?」
「頭が少し痛いです」
「うん、それでいい。二日酔いの症状が出たときのために薬をもらってあるから、待ってて」


ようやく本音が言えた。
しかも、私の返答に一ノ瀬さんが満足そうにうなずいてくれたので、安心した。

彼から鎮痛剤を受け取り、もう一度ベッドに入るように促される。


「一ノ瀬さん、お忙しかったのでは?」


私に付き合わせて申し訳ない。


「いや、あのパーティさえ済めば、土日は休みだったから。それより、着物をじっくり見させてもらったよ」
「あっ……」


私が脱いだ着物のこと? 汗びっしょりだったのに。


「織りが本当に美しい。それに、なんていうんだっけ。柄がつながっている……」
「絵羽(えば)模様ですね」


絵羽模様というのは、着物を仕立てたときに柄が一枚の絵のようにつながる模様のことで、とても手間がかかる。
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