エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「えっ! もう浮かんだんですか?」
「うん。俺はいつもこんな感じかな。常に頭の中にバラバラで未完成なデザインのピースがあって、それがなにかのきっかけでスーッと集まってきて、ひとつのデザインに仕上がるんだ。峰岸さんの話はいい刺激になったよ」


たったこれだけでデザインが思いつくなんて、一ノ瀬さんの頭の中を覗いてみたい。


「すごいんですね。びっくりです。でも、ありがとうございます」
「って、また仕事させちゃったね。休めと言ったのは、俺なのに」


彼は心配してくれるが、首を振る。


「いえ。すごく有意義な時間でした。私の気持ちばかり押し付けてしまった気がしますけど……」


大好きなものの話を聞いてもらえて、心地いいひとときだった。


「いや。押し付けがイヤなことも当然あるけど、峰岸さんの話は楽しかったよ。お母さんが心配してるだろうから、そろそろ行こうか」
「はい」
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