【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「天沢ちゃん……!!」
柄にもなく声を上げるミア先輩。
今からやってくる衝撃に耐えようと、ギュッと目を瞑る。
ミア先輩と気まずくなってから、毎日が散々だ。
この気持ちに嘘はないと、言いたいだけなのに。
なんでこんな目に合わなきゃいけないんだろう……。
ーードサッ!!と、勢いよく階段から落ちた体。
だけど、少ししか痛みがやってこない。
それを不自然に思って目を開けると。
「……っ」
「せっ……ミア先輩!?」
私を受け止めた先輩が、顔を歪めながら倒れている。