【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。






ちょっと先生!

なに余計なこと言っちゃってくれてるんですか~!!

焦ったってもう遅い。


「その話、ほんとなの天沢ちゃん」


先生と目を合わせてたミア先輩が
急にグリンと視界を私に渡し、低い声で聞いてくる。


「ごっ、誤解です」


「こんな時に嘘ついちゃダメだろ。
 あいつらの怒鳴り声が、トイレの外まで聞こえてきたんだぞ。
 誤解なわけない」


名探偵ばりに、耳がいい先生は得意気に言う。


先生としては優秀なんだろうけど
空気を読むのはどうやら苦手みたい。


先生の言葉にミア先輩は。


「俺に嘘つくの?」


めちゃくちゃ目を細めて睨んでくるから
まるでレーザービームみたいに、私を貫いてしまいそうだよ。




「違います……ほんと誤解なんです」


「誤解って、現に証人もいるのに。
 なんでそうやって天沢ちゃんにひどいことした奴らを庇おうとするの?」


「それは……だって」




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