【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「好きじゃなきゃ、告白なんて出来ませんよ」
「ふーん。
それってつまり、斉藤のことよく"知って"告白したんだよね?」
「……」
知る……?
私が?
先輩を?
いや、まったくと言っていいほど知らない。
そもそも私、斉藤先輩には一目惚れだし。
「知らなきゃ……ダメなんですか?」
背の高いミア先輩に目線を合わせようと、必死になって自然と上目遣いになる。
その言葉は引き金を引いた。
ーーグイッといきなり、ミア先輩に腕を引っ張られる。
ミア先輩は家を囲んでいる灰色のコンクリートの壁に、私の体を押し付けると。
真剣な顔で見てくるから、いつもと違う雰囲気に怖くなる。
「せっ、」
「言ったよね、天沢ちゃん。
"知らない"と痛い目見るよって」
「だ、だって一目惚れだったし」
「それが好きになった理由だとしても。
相手の嫌なとこ見た瞬間、嫌いになるかもしれないよ?」
「……」
「浮かれてんじゃねーよ」
「……っ」