【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
見えなくなるまで先輩の後ろ姿を目で追う。
学校のところどころに生えている木が、ザワザワと微風に揺られ、まるで私の恋を応援しているみたいだ。
「よっしゃ!」なんて、女の子らしくない野太い声でガッツポーズをとっていると。
「その様子じゃ、ラブレター渡せたんだ?」
流石に、もう居なくなっていると思っていたミア先輩が、私の前にいつの間にか立っているから声が出せないぐらい驚く。
「別に、ミア先輩には関係ないじゃないですか。」なんて。
後輩らしい可愛げもなく、そう言って歩き出すと、ミア先輩もついてきた。
学校から出て、横断歩道を渡る。
人の気配がない小道で、どこまでもついてくるミア先輩が口を開く。
「斉藤のこと、本気で好きなんだ、天沢ちゃん」
妙なことを低い声で言ってくるミア先輩。
思わず立ち止まって、先輩を睨む。