【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。







「ミア先輩なんか……嫌い」


「そっか。
 俺も嫌いだよ、今の天沢ちゃん」


「……っ」


「ある意味両思いだね?」



自分がどれだけ残酷なことを言っているのか。容赦ないミア先輩はヘラっと笑う。


「嫌い」なんて言っておいて、言い返された同じ言葉には自分勝手に傷つく。



ズキズキと痛い。


ミア先輩に会ってから、胸の奥は鳴りっぱなしだし
いつの間にかそれは痛みに変わってる。



見下ろされたその目から、逃れる様に(そむ)ければ。


ミア先輩は逃れられないように、私を押し付けていた壁から手を離し。
一歩後ろに下がって、両手を頬のとこまで上げ降参ポーズ。




「最初はさ、ラブレター入れるだけなのに、必死になってる天沢ちゃん。ちょっとかわいー、とか思ってたけど」


「……」


「今は全然可愛くない。 
 てかむしろ、嫌いな女のタイプ?」


「……っ、別に私だって……先輩に好かれようとか思ってないし!」


「あっ、そ」



ふいっと気まぐれな猫みたいな先輩は
その身軽な体で私から離れていく。


先輩の姿が見えなくなった途端(とたん)
急に体の力が抜けて、もたれかかっていた壁からへにゃへにゃと引きずるようにその場に座り込んだ。







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