【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
ミア先輩に繋がれた手を引っ張られて、斉藤先輩の前に立つ。
斉藤先輩と目が合っても、なにも言うことがない。
言えるわけないじゃん。
さっきあんなひどいこと言われたんだよ?
思わず助けを求める様に、ミア先輩の制服の袖を掴む。
ミア先輩は私の顔を見下ろしながら、安心感を与えようと、ポンポンと三回頭を軽く叩いてくれた。
「天沢ちゃんいじめたの、誰」
犯人なんて分かってるくせに。
特に斉藤先輩に目線を集中させるミア先輩は、片手を机の上に置いた。
「なっ、なんだよ小波。
お前には関係ないだろ……」
さっきまで強気だったくせに、ミア先輩の前だと声が小さくなる斉藤先輩。
「関係あるじゃん。
俺のことが気に食わなくて天沢ちゃん、巻き込んだんでしょ?」
「……っ」
「人の気持ち弄ぶなんて最低じゃーん。
そんなんだからモテないんだよお前ら」
三人を見て、バカにしたようにフッと笑う先輩の目の下にある泣きぼくろが上にあがる。
人の気持ち弄んでるのは、ミア先輩も一緒だと思うけど。
なんて、そんな言葉口が裂けても言えないね。
だってミア先輩のからかいかたって
この人たちに比べると全然可愛げがあるんだもん。