明るい不倫
翔が言い出した言葉を恵子は黙って聞いていた。

きっと良い提案に違いない。

翔はいつだって冷静で、頼りになる。

夫とは違う・・。

「僕は、恵子さんともっと逢いたい。もっとデートして、もっと2人だけの時間を作りたい。」

恵子の目を見つめて、その指の間を指の腹でなぞる。

ぞくっとして、恵子は思わず目を細めた。

翔は微笑んで、徹に視線を移した。

「そちらもそうでしょう?』

「え・・?え・・。」

徹は横目で美也を見やった。

そうだ。

美也を愛してる。

もっと美也との時間を作りたい。

逢ったらいつも身体をまぐわすだけだ。

そんなことばかりじゃなく、2人でどこかへ出かけたり・・旅行に行ったりもしたい・。。
< 19 / 22 >

この作品をシェア

pagetop