またどこかで僕たちは出会おうとしていたに違わない。
子供の時も今になっても僕は僕だけのままで何か違う人にでもなれるんじゃないのかと夢見ていた。幼き少年時代には少し申し訳さを残しながら現実を理解してきたはずだ。
気づけば僕は居酒屋の前に立っていた。仕事帰りにいつも立ち寄るこの居酒屋は小さく特別目立っている訳では無い。いつも周りにいる客は常連ばかりだ。始まりは恭華という名前に惹かれたからだった気がする。
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