20代最後の夜は、あなたと
波乱の年末
「へー、プロポーズされたんだ。


おめでとう」


「おめでとう?」


「なによ、幸せの絶頂でしょ?」


「そう、だよね・・・」


今日は、年内最後の出勤日。


奈緒とふたりで、ランチしながらクリスマスのことを話していた。


「奈緒は、結婚とか子どもとか考えたこと、ある?」


「あるよー、やっぱり結婚したら子どもはほしいかな」


「そっか、私は全然考えたことなくて。


伊勢くんに子ども早くほしいって言われて、初めて意識したんだよね」


「紗和らしいね」


「私らしいって、なに?」


「人生計画あんま立ててないとこ」


「はいはい、どうせ私は無計画ですよ」


「で、伊勢くんと霧島課長、どっちにすんの?」


「はい?


なんでここで霧島課長の名前が出てくんの?」


「だって、紗和は課長のこと気になってるじゃん」


「気になってなんかないし。


伊勢くんとのことも、札幌なら仕事やめなきゃなんないなとか、迷ってるだけだし」


「じゃあさ、伊勢くんといる時に課長のこと一回も考えたことない?


私の目はごまかせないんだからね」


「その自信はどっからくんのよ」


「だって、課長も紗和もお互いのこと気になりすぎて、視線投げまくってるもん」


「えっ?」


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