35階から落ちてきた恋
そうか、私頑張りすぎてたのか。

「よくやってたよ。貴斗の彼女として。自分が頑張らなかったら、貴斗が表舞台から身を退いてしまうと思ってたんでしょ?本当に貴斗のバカのせいでいらない苦労を背負ってしまったのね」

「でも、進藤さんと清美さんやスタッフの皆さんが私のこと守ってくれていることもわかってましたから」

「それだって完璧に守っていけるはずがない。どこからかいろんなことが漏れることはある。でも、それを言ってしまったら貴斗が極端な行動に出るって思って我慢していたんでしょ?」

「私の中では我慢って程の我慢じゃなかったんです。そんなことより進藤さんと一緒にいたい。LARGOの進藤さんの姿も見たかったし」

「それが気が付かないうちにどんどん溜まっていってたんじゃないかしら。で、今回爆発したってことじゃない?爆発してよかったのよ。そのまま我慢してたらこの先もっとひどいことになってたかもしれないし」

爆発か。
そっか、そうかも。
『爆発』という言葉が心に妙にしっくりとくる。

「爆発したんですね、私」

「そう。噴火でもいいけど?」

二人で顔を見合わせてふふふっと笑う。

< 173 / 198 >

この作品をシェア

pagetop