Lingerie
沈黙の間に自分でも驚く様な狂気にも似た愛情が静かに揺れる。
そんな狂気を決して見せぬように、無表情を纏って彼女の反応を待っていたけれど。
これはどういう類の迷いであるのか。
俺の告白に口を閉ざしどこか違うモノを捉える彼女に拒絶的な意識はないように見える。
それでも戸惑い迷う姿に俺への好意があるわけでもない。
拒む気はない。
でも、俺が好きだというわけでもない。
目に見えて分かるそれに瞬時に出過ぎていた心を引き戻し、弾いた言葉は
「体目当てです」
はっきりとそう弾けばようやく彼女の意識がリアルに戻されたらしい。
それでも完全に驚愕に満ちて「信じられない」と俺を見つめる眼差しは少々痛い。
まあ、告白で「体目当て」なんて宣言されたらこういう目で見られるよな。
普通であるなら平手打ちの一つでも食らわせられそうな。
でも…多分彼女は……。
確かめる様に、探るように見つめる彼女に遺憾や不愉快の情は見えない。
むしろ、どこか都合がいいと納得したような、迷い足止めしていた問題の山を越えたような。
このまま下ってしまおうか。
そんな迷いを漂わせ彼女が艶やかな唇から弾いたのは告白の返答ではなく。