Lingerie
「……条件、」
「条件?」
「体目当てでも何でもいいけど……私と一緒に住める?今日から、」
「今日から…」
「今すぐに」
条件だと、弾かれた要求で自分の心を引き戻して正解だったと理解した。
きっとあのまま恋情全面に彼女に追い打ちをかければ条件も提示されずに振られてしまっていたかもしれない。
『体が目当て』
心からの告白で無いと受け取る事で彼女の都合に俺は採用されたんだろう。
彼女が欲しいのは俺という存在じゃない。
受け入れてもいいと心を開きかけたのは『俺』に対してじゃない。
誰でもいい。
誰でもいいから……ただ人肌恋しい。
そう宣言された気がする。
彼女のどこか渇望するような苦悶の表情に。
その為になら『体目当て』でもいい?
もし、俺でなくても受け入れてその身に触れる事を許した?
ああ、どれだけ、愚かで不器用で浅はかで寂しい女。
でも……、
「好きです。ミモリさん」
言葉より早く、欲していた人肌を与えたのは依存させるため。
甘い言葉よりも早く求めていた温もりで満たして安堵させて、失う恐怖という副作用を染み込ませる。
そうしてようやく耳に直に言葉という杭を打ちこんでしまえば、
ほら、もう……捕まえた。
都合良しだろうが何だろうが俺は彼女を手に入れた。