Lingerie
傷つけて悩ませても欲しかった。
俺の為に苦悶する姿さえも独占したくて、芯からジワリと浸食させたかった。
俺という存在を。
「好きですよ。……ミモリさんの全部」
俺の策略に不満げに眉を寄せていた姿に、ご機嫌を取るように耳元に口づけ好意を囁く。
これも散々繰り返していた事。
でも、きっと響きも違えば伝わる熱も違うでしょ?
それを問わずともはにかむ彼女の反応が答えになって、「好きだと」音にならずとも告げられている気がした。
本当に気を許すと隙だらけだ。
安心しきって無防備で、それがまた可愛いと感じる要素ではあるんだけどな、
「だから、あんまり他の野郎と仲よさげに話して嫉妬さすんじゃねぇぞ」
示しているのは当然あのカマ野郎の事で、どうやらそれは彼女の方も充分に理解しているらしく、
「お、横暴!男云々の前にイズミは私の数少ない友達…」
「必要ねえんだよ」
「っ……」
どうあってもイズミの存在は彼女にとっても特別らしい。
ビクビクしながらも反論してくる姿には心で舌打ちしながら狂気をチラつかせた。
「友達なんて必要ねえ、嫌われ者でいいんだよミモリさんは」
「っ……」
そう、他の奴なんて必要ない。
「俺だけの価値あるミモリさんでいい、俺だけがミモリさんの価値や良さを知ってればいい」
「九条く……」
「お互いに嫌われ者で、本質の良さを知るのはお互い同士で充分なんだよ」
「っ____」
俺だけの愛情を身に纏って、俺だけに魅せつけ惹きつけるお前で良い。