Lingerie



そんな俺に呆れながらも観念したように身を預け、小さく笑ったような息を零すと、


「堪らなく…九条君が好き」

「……そう言われるの待ってた」

遅えんだよ。

どれだけ俺がその言葉を待って焦れて抑制してたと思ってるんだよ。

やっと……手にはいった。

そんな感傷に浸るように彼女を抱きしめる腕に力を込めれば、そっと背中に這ってきた彼女の腕の感触に更に煽られた。

ずっと、俺が促さなければ回されなかった腕。

なのに遠慮がちにも自ら回してくれた瞬間。

ああ……本当に…、遅いんだよ。

待ってたんだよ。

待つほどに、焦れる程に想いが募って。

「ねえ、とりあえず、」

「なに?」

「……今夜は…着せるんじゃなくてその下着を脱がしたい」

もう……一線を保つのも無効だろ?

「……」

「目を見て……触ってもいい?」

「目を見て……好きだと言ってくれるなら」

そんなの……いくらでも。

要望に応えるように言葉より早く彼女の双眸を至近距離から覗き込む。

苦悶の消えた純粋なる好意ばかりの姿は今まで捉えたどんな彼女の姿より頭が逆上せて目が眩む。

「好きすぎる……」

本当に、策にハマってより深く落とされていたのはどちらなのか。

『好き』だと一言で収まりがつかなかった感情を零すと、抑制不能に顔の距離を埋めていった。


……なのに、


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