Lingerie~after story~



決して今の時間がつまらないわけじゃない。

むしろイズミとのこんな時間は本当に気兼ねが無く、楽しい物を楽しいと素直に砕けられる時間。

それにこんな機会でなければイズミと2人きりで出かけるなんてあまり出来はしないのかもしれないのだ。

それこそ……九条くんが黙ってないじゃない。

今日のこの時間の事だって彼に知られたらどんな結果が待ち受ける事か……。

思い浮かぶ予測の時間にはこれまた正直にゾッとするものの、すぐに『イヤイヤ』と気を持ち直し息を吐く。

そもそもドタキャンした九条くんが悪い。

……いや、急用なら仕方のない事だし悪いとかは言えないけどもさ。

でも、抱いてた決意とか予定が大きすぎてショックだった心を埋める術がやけ酒しか思いつかなかったんだもん。

それにイズミがつきあってくれるって事なんだから今日くらいは大目に見てもらっても良い筈。

そんな自分自身への言い訳。

若干の後ろめたさに言い訳で押しやって、楽しんだもの勝ちだと自分の意識も切り替えはしゃいていたイズミの方へ意識を戻したというのに……。

「あ…れ?」

か………神隠し?

物思いにふけっていた時間はそれほど長くはなかった筈だ。

さっきまですぐそこではしゃいでたイズミの気配を感じていたと思ったのに。

……いない。

ええ~??

マジか!?

見渡す限りはしゃいでいる美形の姿は見受けられず、さすがに慌ててその姿を探しながらフロアを歩き始める。

夕方の時間だから子連れ家族よりもカップルの方が多いその場。


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