Lingerie~after story~
今できる渾身の力でイズミを押し返して、驚愕の双眸で見つめてくる姿を目に映しながら頭に思い浮かべるのは…。
「っ……九条くん……」
「………あいつの、何がそんなにいいわけ?いっつもいっつも強引俺様でビビらされて……そんな風に泣かされてまでいるのに」
「っ………まだ……九条くんの話聞いてないから」
「馬鹿じゃないの?聞くも何もはっきり見たんだろ?九条が他の女と居るの」
「でもっ……嘘じゃないものっ……」
「………」
「……イズミの優しさが……下心あったとしても嘘じゃなかったみたいに…………、九条くんの好意に……嘘なんて感じた事ないから……」
「………」
「私が……今しなきゃいけない優先順位………九条くんと……話す事だと思うから……」
もしかしたら本当に傷つく事実を突きつけられるのかもしれないけれど、勝手な憶測や思い込みは拗らせてしまうと取り返しがつかない。
失わなくてもいい物を失ってしまうかもしれない。
『別れてください』
あの時も……一方的な被害妄想で結論へと先走りしてしまった。
でも、だからこそ……
「九条くんと……話したいっ……」
「じゃあ、いつまでもオカマに泣きついて引っ付いてんじゃねぇよ」
えっ?
と、思った瞬間にはかなり強引な力で腕を掴まれ立ち上がらせられていた。
響き落とされたのは今までにない程不機嫌な声音。
それでも、畏怖よりも勝るのはやはり……
「九条…くん……」
何で?という疑問の方だろう。