Lingerie~after story~
「いいんじゃないの」
「……えっ?」
「カッコイイとか、可愛いとか……所詮付属品じゃない。自分をよりよく魅せようとするアクセサリーやランジェリーや衣服と一緒だよ」
「………」
「別にそんなのいらないから………その時の、感情のままのミモリさんを頂戴よ」
「っ……」
「喚いたって泣いたって取り乱したって嫌いになんかなってやらないから……、そうそう簡単に俺から逃げられると思わないでよね」
分かってる……。
分かっているようで……分かってなくて……また分からされる。
素肌に一番に触れる感触が美しくも強固な彼からの枷だって事を再認識させられる。
翻弄されようが誤解しようが今この時がそうであったように……離れる事を選択できない。
捕われ人だ……。
「………ねえ、……一応これもデートの範囲にならない?」
「えっ?」
不意に投げられた言葉には一瞬意味が分からず呆けてしまう。
そんな私に補足の言葉など響かせる事のない彼が、その代わりの様に妖しくクスリと笑って目を細めた。
「っ……」
理解してしまう私も………彼のワンダーランドに染まりつつあるのか。
デートと言うにはムードが足りない。
ついさっきまで交わしていたのは色気のある大人の歓談ではなく修羅場直前の喧嘩に近い。
唯一それらしいと言えるのは……自分と彼が恋人同士で、珍しく澄んだ夜空に星が明るいことくらいか。