Lingerie~after story~
今日も綺麗なブロンドの髪を靡かせて、歩くお人形の様な愛らしい姿は驚くことに九条くんの実母。
そして、更なる衝撃にこの会社の社長様だったらしいのだ。
何で社員なのに社長の顔も知らないんだ?と突っ込んでしまうと理由はある。
基本……日本より海外に居る事の方が多いお人らしいのだ、あのお人形様は。
海外にもこの会社の姉妹ブランド店がいくつか展開してあって、あくまでもここは日本専用ブランド店。
この会社の経営は基本副社長に一任しており、このお方の姿は早々下界に晒されるような事はないらしいのだ。
だから、稀に見る女神の降臨と言うのか。
そんな女神さまの降臨に息子である九条くんが拘束されるなんて事は当然と言えば当然で、致し方のない事と言えばそうなのだ。
そして、その女神様の命令とあればあの鬱陶しい前髪も上げざるはえないのだろう。
ああ、私だけの九条くん特権が……。
仕方がなくても内心『面白くない』とムスッとしていれば、不意に彼の視界に自分の姿が収まったらしい。
絡んだ視線に『あっ、』とお互いに表情を動かしたのは分かる。
それなのに……だ。
次の瞬間には何事もなかった様に外された視線には一瞬呆け、すぐに言いようのない負の葛藤で眉根を寄せた。