Lingerie~after story~
背筋を伸ばし、纏っていた悲観や萎縮を脱ぎ捨てまっすぐに姉の姿に挑み返す。
姉がこの家の為に譲れぬ信念があると言うのなら、私にだって譲れない自分の居場所や思いがあるのだ。
「今更、この家の事情なんて知らない」
「……」
「育ててもらった感謝の心はあれど、それに応える為に本当に失いたくないモノまで諦めようとは思わない」
「……」
「だってそれは美しくない事だもの。それこそ教えられてきた信念の在り方に背く事になる」
自分に臆したり恥じる様な在り方であるな。
常に背筋を伸ばし目の前にある事を見据えろ。
そう教えられて育ってきたんだもの。
それが出来ずにおどおどとしていた私は本当に劣等生だったのね。
「………お爺様、お姉さま、このお話、謹んでお断りさせていただきます」
はっきり、きっぱり。
背筋を伸ばし臆することなく、姉の鋭い双眸すらも射抜き返す様に見つめ自分の意志を告げていく。
そんな私に表情を崩すわけでもなく、綺麗なのにどこか鋭さを感じる笑みの口元が真っ先に吐き出したのは溜め息だ。
「はぁ、まさかあのおどおど弱々、私がいなければ何もできなかった寧々ちゃんが私に歯向かえるようになるなんて……、喜ばしい反面今は遺憾すべきなのかしら?」
うわあ、皮肉たっぷりな。
どこまでも皮肉った言葉と崩れない笑みの仕返しには、凛と向き合っている私の口元が小さくヒクつく。