Lingerie~after story~
狡い。
この人に、この目に、この優しさに迫られて易々拒める人がいるのだろうか?
知り得るのが見た目だけの良さだけであるならそれも可能であったのかもしれない。
でも、私は違う。
イズミが如何に良い人で、素敵で、魅力的かを知り尽くしている。
困る。困るのよ。
そんな素敵な人に好きだと真っ直ぐに告げに来られているこの状況は。
ブレることない視線のままの好意だと示され、唇にする様に与えられる手の甲への口づけ。
振った筈なのに、その相手にドキドキとしてしまう私は淫乱なのかな。
「…寧々、」
「っ…」
「簡単に過去の甘い存在に成り下がってやるなんて思うなよ?」
「イズ…」
「『響也』…って、呼ばねぇの?」
「っ…よ、呼ばない!!呼ぶわけ…」
「呼べ、」
「っ〜〜??!」
決して睨まれてドスの効いた命令ではない。
気迫的にはそれに近いものがあったけど。
目の前で絶えず展開されるのは妖艶な微笑み。
妖艶で…いつだって私の心を揺らがす効果のある…、
「俺が全てを出し抜いて奪い取ってやろうか?」
「っ……」
「一生の愛を誓って、これでもかと愛でつくしてやるよ、寧々」
ほら…なんて強烈な誘惑なのか。