Lingerie~after story~
きっと、物欲しそうな眼差しはイズミの方からだけじゃない。
イズミが見つめている私の双眸も欲しがっている様に見えるのでしょう?
でも、そんな中ででもなの…。
「本当…なんで、2つを選んじゃいけないんだろうね、恋って。イズミにもちゃんとこうしてドキドキするのに、好かれて嬉しくて…、抱きしめられたいとかいけない感覚も浮上するのに……、どうしてもね。どんな状況でも九条くんの姿が頭にあるのよ」
「……」
「それがね、逆ならきっと……九条くんとこうしてる時ならきっと……イズミの事は……思い出さない。九条くん一色なの。それがきっと私の答えなの」
どんなに手放しがたくても、その甘さも欲しいと貪欲な感情が疼いても。
「だから……」
意志のまま、自分の手に絡んでいた温もりを静かに振り切れば、スルリと外れたそれに拘束は緩いものであったのだと理解する。
いつだって逃げだせた拘束。
それを理解すればイズミが捕まえていたのではなく、自らその手に捕まっていたのだとも自覚させられた。
捕まって……居れたらいいのに。
私がこうして一線を引く言葉を向けようと、未だブレを知らない好意の眼差しを向け返してくるイズミには見切りをつけるどころか惚れ直してしまうくらいなのに。