Lingerie~after story~
初めての痛みなんて本当に儚いものだった。
時間を増すごとに緩和して、更に打ち消す様に次から次へと未経験の刺激を刻みこまれて。
裸への羞恥心なんて気が付けばどこかに放り投げていた、肌に触れる躊躇いすら皆無。
お互いに値の張る着物が皺になろうが汗が染みこもうがお構いなし、ただ欲求のまま熱と快楽を貪り続けた時間は濃厚濃密で。
ようやく悪魔様がその飢えを満たしきったように私の体を解放してくれたのはつい先ほどの事。
どんなに酔いしれていた感覚も休息すればまともな思考が舞い戻るわけで、それと同時に浮上した羞恥心に苛まれ、今の様な流れとなったわけだ。
叶う事なら逃げ出したい。
そりゃもう脱兎のごとく駆け出してどこかに隠れてしまいたい。
なのに、不能な体で収まれる場所は今この場である九条くんの腕の中ばかりで。
せめてもの足掻きで背を向ける私を、背後から腕を回し抱き寄せて時折頭や肩に口づけてくる。
その度にまだ過敏な体がピクリと反応して、ついつい息を飲んでしまうとすぐさま楽し気な息遣いが耳元で響くのだ。
「っ……九条くん」
「ゴメン。反応が可愛くて………もっかいする?」
「っ!!!無理無理無理っ!!!」
「フッ、そういう反応されちゃうと逆に燃えちゃう俺なんだけど?」
「っ~~~~」
「ブッ……ハハッ、嘘、大丈夫。これ以上したら寧々さんの体壊れちゃいそうだし」
いや、もう充分にぶっ壊れて不能なんだけど。