愛人契約
すると、私の横に誰かが座った。


「春日日満理さん?」

「は、はい。」

その人を見ると、三宅先輩が言う通り、鼻筋の通ったイケメンだった。

「僕は、本田勇介。よろしく。」

「は、はぁ……」

あまりにもあっさりとした自己紹介。

「さて、ここじゃなんだから、部屋に行こうか。」

「へ、部屋に?」

ドキンとして、背筋が伸びた。


面接ってそういう事?

最初から、体の相性とか見るの?


「もしかして、愛人契約は初めて?」

「はい……」

「そうか。なら、一杯呑んでからにしようか。」

その慣れた感じが、私の中では怖かった。

何をされるんだろう。

最初から無茶な事は、しないよね。



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