愛人契約
「行こうか。」

今まではいって言っていたのに、今だけは”はい”と言えない。

「えっと……」

「まさかここまで来て、取りやめって事はないよな。」

真っすぐな瞳。

どうしよう、このまま抱かれたら、私……


「すみません、やっぱり私……」

「できませんってか。」

重い空気が流れる。

このまま断るのは、どうしてもダメなの?

ここに来た時点で、こうなる事は、決まっていたの?


「あの……一度関係を持って、それで終わりと言う事は、ありますか?」

「あるだろうね。その際でも、今日の分は支払う。」

あくまでも、欲求を満たした代金と言う訳なのね。

「分かった。こうしよう。」

「えっ?」

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