愛人契約
でも、奇跡は起こった。

本田さんの手が、私の手を握ってくれたのだ。

本田さんの方を見ると、相変わらず外を眺めている。

手が温かい。

きっと本田さんの優しさが、熱になって伝わってきているんだ。


今、はっきり思った。

私は、本田さんが好き。

本田さんにとっては、契約の相手だったとしても、私はそれでも構わない。


- 感情が入ると、続かないわね -

三宅先輩の言葉が思い浮かぶ。

きっとそれは、女の方だよね。

と言う事は、この恋は続かない。

体の関係なんて、ずっと続かない。

本田さんに飽きられた時、この恋は終わるんだ。


「着いたよ。」

手が離れ、車のドアが開いた。

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