愛人契約
「避妊には気を遣っていたつもりだが、すまなかった。情に流されたのかもしれない。」

私は立ち上がって、勇介さんの頬を叩いた。

「そんなのって、お金で済む問題なの!?」


まさか、あの二人で愛し合った結果が、5万の追加料金だなんて。

「そんな事言ったって、君だって嫌だろう。愛人契約で臨んでもいない子供ができるのは。」

何かが、胸に突き刺さった。

「……安心してください。今日は安全日なので。」

私は5万円を勇介さんに、戻した。


「私、こんな屈辱を受けたのは、初めてです。」

「日満理?」

私は涙を拭くと、服を着た。

もう一刻でも早く、ここを出たい。

「待ってくれ。今日はもう遅い。ここに泊っていくといい。」

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