愛人契約
「結構です。」

私は上着を着て、部屋のドアに向かった。

「日満理!」

勇介さんは、私を後ろから抱きしめてくれた。


「ごめん。君を傷つけた。」

私は勇介さんの方に顔を向けた。

「なんで傷ついたか、分かる?」

「ああ。君の中に情熱を注いだのに、僕は気持ちがない振りをした。」

「勇介さん。」

私達は、初めてキスを交わした。

「もう一度、君を抱いてもいい?」

「ええ……」

私はその場で、服を脱いだ。


「もう、嘘をつかないよ。日満理、君は僕のものだ。」

「勇介さん、嬉しい……」

契約から始まった愛でも、私はよかった。

その夜は何度も何度も、勇介さんの情熱を、中に注ぎ込まれた。

< 82 / 123 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop