イケメン部 〜第3巻〜
そしてーーー
「…お前、海空澪和か?」
「……へ!?」
グイッと顔を近づけ、澪和の名前を口にする。
な、なんでこの人、私の名前知ってるの…!?
突然の出来事に頭の中がパニックになる。
目の前にいる男は、そんな事など気にせずに、クスッと笑って、
「ふ〜ん…」
ジロジロと澪和の事を見てくる。
……この人、なんなの…?
冷や汗が背中を伝う。
気まずい空気が漂って、助けを求めたい、そう思っていたその時ーーー
「海空〜?」
「っ!!」
後から西条の声が聞こえた。
「西条先輩!」
助かった、そう思った瞬間だった。
澪和の姿を見た西条は優しく微笑む。
だがーーー