イケメン部 〜第3巻〜



そしてーーー



「…お前、海空澪和か?」


「……へ!?」



グイッと顔を近づけ、澪和の名前を口にする。





な、なんでこの人、私の名前知ってるの…!?





突然の出来事に頭の中がパニックになる。

目の前にいる男は、そんな事など気にせずに、クスッと笑って、



「ふ〜ん…」



ジロジロと澪和の事を見てくる。





……この人、なんなの…?





冷や汗が背中を伝う。


気まずい空気が漂って、助けを求めたい、そう思っていたその時ーーー



「海空〜?」


「っ!!」



後から西条の声が聞こえた。



「西条先輩!」



助かった、そう思った瞬間だった。


澪和の姿を見た西条は優しく微笑む。

だがーーー



< 64 / 69 >

この作品をシェア

pagetop