血まみれ椿姫
もう、会話をする気はないようだ。


仕方なく3年生の教室を出るが、どうしても気になることがあった。


古家先輩はどうして『自殺』だと言わなかったんだろう?


まるで自分に順番が回って来る事を知っているような口ぶりでもあった。


自分の教室へ戻りながら考える。


古家先輩は今回の事件についてなにか知っているのかもしれない。


それか、ただ冗談を言って俺の反応を見て楽しんでいただけなのか……。


古家こはるという人間がつかめていない俺には、それすらも判断できなかったのだった。

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