蜜月同棲~24時間独占されています~
「俺と結婚するのは嫌か?」
そう問いかけた克己くんは、そんなはずはないだろうと自信満々な笑顔だ。
私はぐっと言葉に詰まる。
嫌なはずない。
ただ、気持ちがまだついていかないだけだ。
そんな私の微妙な反応を、彼はわかっていてまたひとつ譲歩案を出す。
「別に、すぐにというわけじゃない。焦らないと言ったとおり、準備もゆっくりで構わない」
「ほんとに?」
「ああ。柚香がいいというまで手も出さないし。俺は大人しく『待て』が出来てると思うけど?」
その露骨な言い方に、ぎょっとして彼を見た。
すると彼はぷっと吹き出して、肩を揺らす。
「すげぇ、ゆずはすぐに赤くなるよな」
「克己くんが恥ずかしいこと言うからでしょ?」
「恥ずかしいはないだろ。俺は自分を抑えてるご褒美をゆずからもらうにはどう言いくるめるかとこっちは一生懸命なのに」
ご褒美って。
言いくるめるって。
「……何をしたらいいの?」
とんでもないことを言われやしないかと、びくびくしながら窺うと、彼の表情がぱっと輝いた。
「お。まさかほんとにもらえるとは思わなかった」
「要らないなら何もしないけど」
「いや、いる。要ります。意地悪するなよ」
いっつも私をからかってきた人が何を言う、と思っていれば、急に克己くんが身体の向きを変え、私の腰を持ち上げる。
「えっ? わっ!」
ひょいっと向かい合わせに跨るように乗せられたのは、克己くんの膝の上だった。
そう問いかけた克己くんは、そんなはずはないだろうと自信満々な笑顔だ。
私はぐっと言葉に詰まる。
嫌なはずない。
ただ、気持ちがまだついていかないだけだ。
そんな私の微妙な反応を、彼はわかっていてまたひとつ譲歩案を出す。
「別に、すぐにというわけじゃない。焦らないと言ったとおり、準備もゆっくりで構わない」
「ほんとに?」
「ああ。柚香がいいというまで手も出さないし。俺は大人しく『待て』が出来てると思うけど?」
その露骨な言い方に、ぎょっとして彼を見た。
すると彼はぷっと吹き出して、肩を揺らす。
「すげぇ、ゆずはすぐに赤くなるよな」
「克己くんが恥ずかしいこと言うからでしょ?」
「恥ずかしいはないだろ。俺は自分を抑えてるご褒美をゆずからもらうにはどう言いくるめるかとこっちは一生懸命なのに」
ご褒美って。
言いくるめるって。
「……何をしたらいいの?」
とんでもないことを言われやしないかと、びくびくしながら窺うと、彼の表情がぱっと輝いた。
「お。まさかほんとにもらえるとは思わなかった」
「要らないなら何もしないけど」
「いや、いる。要ります。意地悪するなよ」
いっつも私をからかってきた人が何を言う、と思っていれば、急に克己くんが身体の向きを変え、私の腰を持ち上げる。
「えっ? わっ!」
ひょいっと向かい合わせに跨るように乗せられたのは、克己くんの膝の上だった。