極上の愛をキミへ
「失礼します」


ふらつく足取りでトイレへと向かい、少しでも目を覚ますために顔を洗う。

顔を洗ったからと言って、アルコールが抜けるわけでもない。

でも、少し気持ちがスッキリした気がする。

深呼吸をし、よしっと気合いを入れ、再び部屋へと戻る。

が、部屋に戻る途中で、秘書課の子たちと行き合う。


「高梨、よくやった」


相澤に抱きつかれ、頭をポンポンッと撫でられる。


「何が?」

「専務がやってくれたの!」

「え?」

「秘書課の子たちは、出張も残業も他の課に比べて多い。そんな秘書たちに、役員の飲み会にまで、賃金払えないから帰っていいって。はい、高梨の荷物」


礼を言い、相澤から受け取る。


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