極上の愛をキミへ
「旧姓、桜川です」


桜川?

・・・あぁ、同じ大学に居たな。


「お久しぶりですね」

「何、知り合いなの?友穂」

「大学の同級生です」

「じゃあ、高梨さんも超頭良いじゃん!」

「そうでも無いですよ」

「またまた、謙遜しちゃって〜」


謙遜なんか、していない。

実際成績も、中の中だし。


「でも、正直意外です。高梨さんが秘書をしてるって」

「入社当時のあたしも、想像すらしてなかったです。自分が秘書として、働くことになるなんて」

「元々、どちらの部署に?」

「経理部です」

「高梨さん、らしいですね」


ニコリと微笑まれ、あたしも小さな笑みを返す。


「では、一度あたしはこれで失礼致します」


そう言い、あたしは部屋を後にした。

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