「人」拾いました。拾われました。2
ガチャ、
ドアを開けるとなんとそこには……。
《はぁーーー?????》
あまりにも驚きすぎて大声を出してしまった
「はぁ〜い*´ω`)╯”こんばんわー」
能天気に手を振ってニヤニヤしている
姉・若菜と一輝が立っていたのだから
パタパタ、スリッパをならしながら蛍が心配して玄関に駆けつけた
「佳祐どうしたのー?」
「きゃーーー可愛いー!」
若菜が
その場でピョンピョン跳ね始めた
「……。」
困惑で固まる蛍
「隣に引っ越してきた、東屋 若菜と椎本 一輝です。
よろしくお願いします。」
一輝による冷静な挨拶
流石に俺の混乱は収まったが、
「若菜さん……。」
つぶやくように蛍が言った
「はじめまして、佳祐の姉です。取り乱しちゃってごめんねぇ。」
「大丈夫ですよ。」
蛍の笑顔まじ天使だわ
じゃなくて!
「おい!」
「あら、何よ?」
「引っ越してきたってどうゆうことなんだよ。」
「そのままの意味よ、学校も辞めてきたし日本で本格的に動くにはそっちの方がいいからね。
それにしても、佳祐が首ったけになる理由分かるわぁ
インスピレーションが半端ないんだけど!!(*´Д`*」
何でこのマンションなんだよ……
「それより、一輝はこんなところにいていいのかよ?」
「辞表出してきてやりましたよ」
マジか……
「いい匂いねぇ。」
「よければ夕食たべていかれますか?
作りすぎてしまったので」
「いいの!?」
「佳祐、勝手に決めちゃったけどいい……?」
「しゃーねえな。蛍に頼まれちゃな」
「じゃあ、お邪魔します♪」
「お邪魔します。」
もぐもぐ
「んーー、美味しすぎ!!何これ!」
「確かにすごく美味しいですね。
プロ並じゃありませんか」
「ありがとうございます。」
「当たり前だ、堺公認だぞ。」
「蛍ちゃんすごーい!!
ねぇ、モデルとか興味ない?」
「モデル?ですか…」
「私のブランドが日本に進出しようと思ってるんだけど、日本向けに日本モデルを探してるの」
「無理ですって!スタイルも良くないし美人でもないんですよ?」
「蛍ちゃんを見てすっごくデザイン画が浮かんで来るのよ!
お願い????????
蛍ちゃん可愛いのよ!!
私、一目惚れしたの」
「うぅぁ…」
必死な若菜に蛍が完全に断りずらくなっている
「蛍ちゃんちょっと待ってて」
1冊のカタログを持ってきて帰ってきた
『espoir』
「エスポワール……。」
「知っているの!?」
「はい、最近テレビで紹介されたのを見たので。」
「このカタログを見てからモデルを引き受けるか決めてもらいないかな?」
「わかりました。」