月が綺麗ですね
「あなたがお妃の座を狙わなくてもそれは自由だからいいけれど、でも忘れちゃいけないことはみんながライバル。気を抜けば足元をすくわれるし、それなりの覚悟がないとキャリアとしての実績を潰されるわ」


笑顔で女子のドロドロとした世界を語る三浦さんは果たして平気なのかな?
こんなに優しそうな顔をしているのに。


「三浦さんは、社長の奪い合いに参戦しているんですか?」

「うふふ、社長は三年前にご結婚されているわ。奥様はやはりここの秘書だったの。でも、ここだけの話...」


部屋には二人だけなのに、ふと三浦さんの声が小さくなる。


「私と同じ社長秘書の北林さんは、まあ...愛人かな」


ひえっ!

マジかぁ。


「北林さんは社長の奥様になる予定だったんだけど、後から入って来た子にまあ、その座を奪われてしまったの。...男と女って複雑よね」


えっと...。
それは、社長の女癖が悪いのか、六ツ島一族の血なのか、お金がある男はみんなそうなのか?

取りあえず、お気に入りとして北林さんを囲っているんですね...。

一応憶えておきます。
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