月が綺麗ですね
「よく考えたら二人に連絡する必要ないわよね。どちらかに連絡してそれを、もう一人に伝えればいいんだもの」

「はい」

「ごめんなさいねぇ。私だけに連絡下さってたなんて思ってなかったから」

「いいえ」

「私から進藤さんに伝えろって、副社長も一言添えて下さってたら気づいたのだけれど」

「.....」


「そう...。私を選んで下さったのね。私を...」



どこまで引っ張るつもりかな?

いい加減うんざりする。


「じゃあ今日の副社長の予定、すべてキャンセルでいいですか?」

「ええ、そうしてちょうだい」

「はい」


私は泣きたい気持ちを押し込んで、無理矢理気持ちを切り替えた。

だって、私は秘書だもの。たとえプライベートで何があってもそれを押し殺して仕事に専念しろって、三浦さんから配属初日に言われてるんだもの。


言われてるんだから。
< 246 / 316 >

この作品をシェア

pagetop