月が綺麗ですね
「じゃあ、新しい恋に向かうんですね」

「...やっとね。だから会社を辞めるつもり」

「えっ!?」

「だって、彼の顔を毎日見てたら決心が揺らぐかも知れないし、お互い嫌じゃない」


確かに。せっかく吹っ切れたのだから、社長のそばにいないほうがいい。


「...そうですね。でも北林さんが辞めたら、寂しくなっちゃいます」

「そう言ってくれるのは、あんただけよ」

「そんなことないですよ」


ううん。彼女は首を振った。

「あんただけ。だから話したのよ」
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