シンさんは愛妻家
「入って」
シンプルな殺風景な部屋。
ブルーのラグが敷かれた上にベッドと折りたたみ机。
部屋はストーブがたかれて湯気の出るヤカンがかかっている。
寝るだけの部屋のようだ。
キッチンには冷蔵庫以外何も置かれていない。
マグカップにインスタントコーヒーを入れてヤカンのお湯を注いで
部屋の真ん中に置かれている折りたたみ机に置いてくれる。
僕があぐらをかいて座ると、隣にイブキがチョコンと座る。
ルリ子さんに2人で向き合う格好だ。
うーん。離れて座ったら?
と僕は思ったけどイブキは僕の横を離れる様子はない。
「ふたりで何の挨拶?」
とルリ子さんにくすんと笑われる。
だよね。と僕が少しため息をつくと…
「あのね、ルリ子さん、私…
タビィと暮らしていけるようになりたいの」
「…それは知ってるから、イブキは黙ってて
常盤先生、本気なの?
途中で放り出されると困るんだけど…」
「乗りかかった船だって思ってる。
僕の性格だと途中で放り出せないかな…
ルリ子さんにどうやって信じてもらえたらいいのかわからないけど…」
「イブキも猫?」
「…そう思ってる。
僕は42歳だし、良識もあるつもりだよ」
「年は関係ないって思うけど…」
「…関係なくないよ。僕は…面倒は嫌いだ」
「…イブキは…誰か…
キチンと愛してくれる人が必要なのよ」
「…いずれ見つかるよ。
僕はタビィとイブキが一緒に暮らせるように手伝うだけだ…」
イブキは下を向いて黙って聞いている。
「イブキ、あなたは常盤先生の家に住むの?」
イブキは何度もコクコク頷く。
シンプルな殺風景な部屋。
ブルーのラグが敷かれた上にベッドと折りたたみ机。
部屋はストーブがたかれて湯気の出るヤカンがかかっている。
寝るだけの部屋のようだ。
キッチンには冷蔵庫以外何も置かれていない。
マグカップにインスタントコーヒーを入れてヤカンのお湯を注いで
部屋の真ん中に置かれている折りたたみ机に置いてくれる。
僕があぐらをかいて座ると、隣にイブキがチョコンと座る。
ルリ子さんに2人で向き合う格好だ。
うーん。離れて座ったら?
と僕は思ったけどイブキは僕の横を離れる様子はない。
「ふたりで何の挨拶?」
とルリ子さんにくすんと笑われる。
だよね。と僕が少しため息をつくと…
「あのね、ルリ子さん、私…
タビィと暮らしていけるようになりたいの」
「…それは知ってるから、イブキは黙ってて
常盤先生、本気なの?
途中で放り出されると困るんだけど…」
「乗りかかった船だって思ってる。
僕の性格だと途中で放り出せないかな…
ルリ子さんにどうやって信じてもらえたらいいのかわからないけど…」
「イブキも猫?」
「…そう思ってる。
僕は42歳だし、良識もあるつもりだよ」
「年は関係ないって思うけど…」
「…関係なくないよ。僕は…面倒は嫌いだ」
「…イブキは…誰か…
キチンと愛してくれる人が必要なのよ」
「…いずれ見つかるよ。
僕はタビィとイブキが一緒に暮らせるように手伝うだけだ…」
イブキは下を向いて黙って聞いている。
「イブキ、あなたは常盤先生の家に住むの?」
イブキは何度もコクコク頷く。