王星×神帝 幻の闇王(仮)1
今更気付いても遅い
早くこの場から離れたかった
「殺しあいは他所で殺ってくれ。
これじゃ、戦うのも無理だ
俺は帰る。
秀島これの処理を頼んだ」
と蜂高に駆け寄りたいのを我慢した
俺に蜂高に駆け寄る資格はない
何より蜂高が死ぬとこを見たくなかった
そう思って秀島の前を通ったとき首に激痛が走り俺はゆっくり地面に倒れた
倒れたときに秀島に首を切られたと自覚した
首を切られたことで息がしにくい…
自分が数分もすれば死ぬと言う現実
俺の人生こんなものか…
と思ったら情けなくなる
死ぬ前に蜂高の姿を見たかった
中々思うように動かない身体を何とか動かし蜂高の元へと近付いた
静かに目を閉じる蜂高は
親友に好きだった奴に刺されたと言うのに
目からは涙を流しつつ微笑んでいた
山辺を止めることが出来なかった悔しさと山辺に刺されたと言う嬉しさでもあるのだろうか…
お前は優しいからな…
最後の力で
蜂高の涙を指で拭き俺はそんな蜂高に微笑み届くことのない言葉を蜂高に伝えた
「っ…巻き…込んで……ごめんな…
乙那……」
好きだったよ…