真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
広務さんが、私に伝えてくれる甘くて優しいメッセージは、いつも愛されてる実感をくれて至上の安堵感をもたらしてくれる。
今、彼が私へ伝えてくれた”ただいま”は、”愛してる”と、同じくらい安心感をくれて、過去の過ちも、これからの未来のことも関係なく、私は彼が無事に帰って来てくれたことに純粋に感謝した。
だけど今の私にとって、彼の深い愛情は甘くて、そして、苦い......。彼が誠実な愛を注いでくれればくれるほど、私の罪人(つみびと)としての意識を強めて、もう一人の私が苦しむ。
私は彼からのLINEを読んだ後、早く彼に会いたい自分と、一体どんな顔で彼を迎えればいいのかという葛藤を抱えて、仕事に集中できなかった。
幸い。というか、情けないことに。お茶汲みOLである私の仕事は、簡単なデータ入力や営業の補助ばかりで、特別なスキルやキャリアが必要なものは何も無い。
毎日同じようにパソコンに向かい指先を動かしていれば、勝手に時間は過ぎていくもので、私が悶々とした気持ちを抱えたまま最後の数字を入力し終わった時、ちょうど終業の時刻を迎えた。
これ以上、会社にいる必要がない私は、いつものように定時きっちりに実加と共にオフィスを後にした。
「今日こそ彼と会えるんだね。良かったね!」
まだ事情を知らない実加は、会社の正面入り口を出たところで私に朗らかな笑顔を向けて広務さんとの再開を祝福してくれた。
「う、うんっ......」
私は、ぎこちなく笑って返事をした。
「優花〜っ、今夜こそ激アツだね〜っ!明日、腰痛で会社休まないでよぉ〜っ」
ほんの二、三日前までは、大笑いできた実加の下ネタに今は胸が痛む。
「実加も、月曜日から横澤さん家にお泊まりなんて、相変わらず”らぶらぶ”じゃん......っ」
場の空気を壊さないように、実加に言葉を返した時、とても幸せそうな実加の笑顔を見た私は胸が張り裂けそうだった。
まるで曇り空のように、どんよりとした心持ちの私とは対照的に晴れやかな笑顔を浮かべる実加は、人差し指に”くるんっ”と、横澤さんの部屋の合鍵を引っ掛けて、
「じゃあ、優花また明日ね〜っ!くれぐれも、お互い腰痛には気をつけようね〜っ!」
そう言って、スキップでも、するかのように軽快な足取りで愛の巣へと帰って行った。
”愛の巣”
今の私には広務さんの部屋をそう呼ぶのは甚だ、おこがましい......。
それでも今夜、私には彼の熱い胸が待っている。
彼の胸に抱かれたいーー。
私が貞淑な女だったのなら、手放しで広務さんの胸に飛び込めたのに......。
あの夜の不埒な自分を殺してやりたい。
激情が頂点に達しながら、それでも彼に会いたい欲求には到底抗えない私は、彼のもとへ向かうためのタクシーをひろおうと、車道へ身を乗り出した。
「優花っ!!」
車道に身を乗り出した時、大きくてはっきりとした男性の声に名前を呼ばれて、私は素早く声がした方向へ振り返った。
「広務さん......っ!!」
今、彼が私へ伝えてくれた”ただいま”は、”愛してる”と、同じくらい安心感をくれて、過去の過ちも、これからの未来のことも関係なく、私は彼が無事に帰って来てくれたことに純粋に感謝した。
だけど今の私にとって、彼の深い愛情は甘くて、そして、苦い......。彼が誠実な愛を注いでくれればくれるほど、私の罪人(つみびと)としての意識を強めて、もう一人の私が苦しむ。
私は彼からのLINEを読んだ後、早く彼に会いたい自分と、一体どんな顔で彼を迎えればいいのかという葛藤を抱えて、仕事に集中できなかった。
幸い。というか、情けないことに。お茶汲みOLである私の仕事は、簡単なデータ入力や営業の補助ばかりで、特別なスキルやキャリアが必要なものは何も無い。
毎日同じようにパソコンに向かい指先を動かしていれば、勝手に時間は過ぎていくもので、私が悶々とした気持ちを抱えたまま最後の数字を入力し終わった時、ちょうど終業の時刻を迎えた。
これ以上、会社にいる必要がない私は、いつものように定時きっちりに実加と共にオフィスを後にした。
「今日こそ彼と会えるんだね。良かったね!」
まだ事情を知らない実加は、会社の正面入り口を出たところで私に朗らかな笑顔を向けて広務さんとの再開を祝福してくれた。
「う、うんっ......」
私は、ぎこちなく笑って返事をした。
「優花〜っ、今夜こそ激アツだね〜っ!明日、腰痛で会社休まないでよぉ〜っ」
ほんの二、三日前までは、大笑いできた実加の下ネタに今は胸が痛む。
「実加も、月曜日から横澤さん家にお泊まりなんて、相変わらず”らぶらぶ”じゃん......っ」
場の空気を壊さないように、実加に言葉を返した時、とても幸せそうな実加の笑顔を見た私は胸が張り裂けそうだった。
まるで曇り空のように、どんよりとした心持ちの私とは対照的に晴れやかな笑顔を浮かべる実加は、人差し指に”くるんっ”と、横澤さんの部屋の合鍵を引っ掛けて、
「じゃあ、優花また明日ね〜っ!くれぐれも、お互い腰痛には気をつけようね〜っ!」
そう言って、スキップでも、するかのように軽快な足取りで愛の巣へと帰って行った。
”愛の巣”
今の私には広務さんの部屋をそう呼ぶのは甚だ、おこがましい......。
それでも今夜、私には彼の熱い胸が待っている。
彼の胸に抱かれたいーー。
私が貞淑な女だったのなら、手放しで広務さんの胸に飛び込めたのに......。
あの夜の不埒な自分を殺してやりたい。
激情が頂点に達しながら、それでも彼に会いたい欲求には到底抗えない私は、彼のもとへ向かうためのタクシーをひろおうと、車道へ身を乗り出した。
「優花っ!!」
車道に身を乗り出した時、大きくてはっきりとした男性の声に名前を呼ばれて、私は素早く声がした方向へ振り返った。
「広務さん......っ!!」