真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
私は彼の思いやりと愛情が詰まった言葉にコクンと頷きながら、胸の奥が密かにギシッと軋んだことには気づかないふりをした。
広務さんの大きな手のひらの温もりを頬に感じて、慈しむように見つめられたら、何を言われたって否定することなど出来ない。
......でも。広務さん、私......
これ以上先の事を彼に話すのは、”野暮な事”
都合よく、ジークとの事を心の中で折り合いを付けた私は、罪悪感から来る心の歪みを正すために彼の広い背中に目一杯腕をまわして、ひしと抱きついた。
随分と派手な再会シーンを演出した私達は、道行く人々の注目の的になっていた。
傍目には鬱陶しく見える仲睦まじい様子を大勢の人達に見せつけて、私は、広務さんと私が順調に交際を続けているカップルであることが万人に証明されたような気がして安堵感を覚えた。
「広務さん、空港から直接会いに来てくれたんだよね......? すごく疲れてるでしょ?」
「大丈夫だよ。優花に会えたから、疲れは飛んだよ」
本当は心身ともに疲れているのもかかわらず、いつもと変わらない笑顔を見せる広務さんに胸がキュッとする。
彼を労って、彼のために私ができる事を何かしたい。
「ねぇ、広務さん。今日の晩ごはんは、私に作らせて?」
「うわぁっ、それは嬉しいな......!」
広務さんの笑顔が、より華やかさを増した。
こんなに喜んでくれるなんて、彼と付き合う前から、いつか彼と結婚する事を夢見ながら、今まで料理の勉強を頑張ってきた甲斐がある。おかげで随分、レパートリーも増えた。
和食が食べたいという広務さんの希望を叶えるために。会社近くの、地下に食料品コーナーがあるショッピングモールで、夕食の買い物をする事にした。
キャリーケースを引きながらだと、さすがに食料品売り場をまわるのが難しい広務さんは、私が買い物をしている間、食料品売り場の上の階にあるカフェで待っていてくれる。
「早めに済ませてくるから」
「気にせず、ゆっくり買い物しておいで」
彼に見送られて、地下食料品売り場へと向った私は、まるで新婚のような場面に心躍らせていた。
カートに買い物カゴを乗せて、彼の喜んでくれそうな献立を考えながら、同時に思う。
”広務さんのお嫁さんになりたい”
あの男(ひと)がいい。あの男(ひと)じゃなきゃダメだ。
これからもずっと、彼のために料理が作り続けれますように......。
そんな願いを込めて、私は夕食の材料と一緒に、マイバッグとピンクのドット柄のエプロンも買った。
「お、すごい買ったねー!あ、マイバッグだね」
「うん。エプロンも買ったんだよっ。又、広務さんの部屋で料理する時のために......」
「優花のエプロン姿、かわいすぎて、俺、料理してる最中に後ろから襲うかも。それから、今日買ったエプロンがヨレヨレになる頃には、優花は俺の......」
店内放送に遮られて話をよく聞き取れなかった私が、彼に「なに?」と聞き返すと、彼は何も言わずに瞳を蕩けさせて口元を緩ませた。
そんな彼の無言の愛情表現に私の恋心は甘く溶け出して、私は、はにかみながら彼に寄り添った。
そして、私達は歩調を合わせて仲良く大通りに出ると急ぎタクシーをひろい、太陽が地平線の彼方に沈み切る前に、早々に広務さんの部屋へと向かった。
広務さんの大きな手のひらの温もりを頬に感じて、慈しむように見つめられたら、何を言われたって否定することなど出来ない。
......でも。広務さん、私......
これ以上先の事を彼に話すのは、”野暮な事”
都合よく、ジークとの事を心の中で折り合いを付けた私は、罪悪感から来る心の歪みを正すために彼の広い背中に目一杯腕をまわして、ひしと抱きついた。
随分と派手な再会シーンを演出した私達は、道行く人々の注目の的になっていた。
傍目には鬱陶しく見える仲睦まじい様子を大勢の人達に見せつけて、私は、広務さんと私が順調に交際を続けているカップルであることが万人に証明されたような気がして安堵感を覚えた。
「広務さん、空港から直接会いに来てくれたんだよね......? すごく疲れてるでしょ?」
「大丈夫だよ。優花に会えたから、疲れは飛んだよ」
本当は心身ともに疲れているのもかかわらず、いつもと変わらない笑顔を見せる広務さんに胸がキュッとする。
彼を労って、彼のために私ができる事を何かしたい。
「ねぇ、広務さん。今日の晩ごはんは、私に作らせて?」
「うわぁっ、それは嬉しいな......!」
広務さんの笑顔が、より華やかさを増した。
こんなに喜んでくれるなんて、彼と付き合う前から、いつか彼と結婚する事を夢見ながら、今まで料理の勉強を頑張ってきた甲斐がある。おかげで随分、レパートリーも増えた。
和食が食べたいという広務さんの希望を叶えるために。会社近くの、地下に食料品コーナーがあるショッピングモールで、夕食の買い物をする事にした。
キャリーケースを引きながらだと、さすがに食料品売り場をまわるのが難しい広務さんは、私が買い物をしている間、食料品売り場の上の階にあるカフェで待っていてくれる。
「早めに済ませてくるから」
「気にせず、ゆっくり買い物しておいで」
彼に見送られて、地下食料品売り場へと向った私は、まるで新婚のような場面に心躍らせていた。
カートに買い物カゴを乗せて、彼の喜んでくれそうな献立を考えながら、同時に思う。
”広務さんのお嫁さんになりたい”
あの男(ひと)がいい。あの男(ひと)じゃなきゃダメだ。
これからもずっと、彼のために料理が作り続けれますように......。
そんな願いを込めて、私は夕食の材料と一緒に、マイバッグとピンクのドット柄のエプロンも買った。
「お、すごい買ったねー!あ、マイバッグだね」
「うん。エプロンも買ったんだよっ。又、広務さんの部屋で料理する時のために......」
「優花のエプロン姿、かわいすぎて、俺、料理してる最中に後ろから襲うかも。それから、今日買ったエプロンがヨレヨレになる頃には、優花は俺の......」
店内放送に遮られて話をよく聞き取れなかった私が、彼に「なに?」と聞き返すと、彼は何も言わずに瞳を蕩けさせて口元を緩ませた。
そんな彼の無言の愛情表現に私の恋心は甘く溶け出して、私は、はにかみながら彼に寄り添った。
そして、私達は歩調を合わせて仲良く大通りに出ると急ぎタクシーをひろい、太陽が地平線の彼方に沈み切る前に、早々に広務さんの部屋へと向かった。