【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
そして、そういう時に限って、問題は起こる。
「久倉さんて、アレ?」
「そうそう。大した美人でもない癖にね」
しっかりとしたパーテーションで区切られているので、声までは届かないけれど、こういう時、今までの女遍歴が祟ってか、妙に聡くなってしまって困るんだ。
他の女が、彼女に向ける感情は負でしかなく、俺はそれを蕾の内から一斉に摘むようにしている。
彼女の元に向けられる前に。
守りたい。
愛したい。
滅茶苦茶に…甘やかして、駄目にしてやりたい。
俺だけに、全てが堕落してくるように。
「はぁ…参ったな」
両手で数え切れないくらいの経験が、今までは役に立ったというのに、彼女に対してはその歯車が狂う。
困るのが分かっているのに彼女が困るような事をわざとしてしまいたくなる、このなんとも言えない子供のような気持ちは、一体何時の時代の頃の感情なのか…。