私、今日からお金持ち目指します?
「レベルが違うと言っただろう? 富裕層ピラミッドの階層はそれぞれのシールドで区切られている」

シールド? 実体のない障壁……バリアっていうこと? 今度はSFの物語? どこまでも突拍子のない話だ。

「シールド内では各々の言語で会話がなされている。故に、階層違いの者がその場を覗いてみたところで到底理解できないだろう」

えっと、それは……フィンランドはフィンランド語だから、フィンランド語を知らない私はフィンランドに行っても言葉の壁があり意思の疎通ができない、と言っているのだろうか……。

「なら、やっぱり、オーロラを見るにはフィンランド語のマスターからか?」

「……下条さん」と横から腕を突かれる。
ん? と見ると、「心の声が漏れてるわよ」と日下部さんが囁く。

「まぁ、ピントはズレているが、概ねそんなところだ」

上条勝利にも聞こえていたようだ。

「オーロラか、新婚旅行はフィンランドにするか?」

「イーヤー!」と場がまた沸く。
……もう慣れた。しかし、新婚旅行? どこまでふざける気だ!

「だが、一旦、フィンランドの話は横に置き」

否、置かずに忘れて欲しい。
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