ぶっ壊れるほど愛してる
午後18時。
定時過ぎのオフィスは、半数以上が退社し目視で確認できるくらいの人数しかデスクに残ってない。
私はオフィスの真ん中くらいのデスクに座っているぴょっこりした背中を眺めた。
華も今日残業なのね…。
時折伸びをしたり首を回したりする華の後ろ姿を見ていた。
その周りには何人かの女性社員も残っており、華をチラチラと伺っては声をかけたそうな様子が見て伺える。
その視線は決して好意的なものではなく、殺気的なものが感じ取れる。
華も殺気を感じるのか時折身震いみたいなのしてる…。
しかし女性社員達は、自分の仕事を切り上げると華に声をかけず退社していった。
声をかけたくてもかけられない。
そこには蓮さんファンの鉄則の掟があった…。