くるみさんの不運な一日
『くるみもさ? もう25なんだから、そういう軽いセックスってのも経験しておくべきだって』

「何言ってんの! あんた何言ってんの!!」

『いっつも重いのばっかだから、あんた自身重くなっちゃうんだって』

「そんな事、未だ処女のあんたに言われたくないし!!」

『処女のあたしより重いくるみがどうかと思う』

「はああ!?」

『あたし、付き合った男に“重い”なんて言われた事ないしね』

「はあああん!?」

『まあこれを機に、もうちょっと軽い付き合い出来る女になりな』

「あんたねえ!」

いつの間にか声が大きくなってたあたしの、更に大きな声に反応したのは、電話の向こうの朱莉じゃなく――。
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