彼は高嶺のヤンキー様(リクエスト編)



キョトンとする凛と固まるあたしに、猛スピードで近寄りながら、頬を染めた真田先輩が叫ぶ。



「キタぜ、凛っ!高千穂!!つまりそれは、高千穂から凛へのラブレ−−−!?」

「ちっがいますっ!!!」



目を輝かせる先輩に、正しく伝えた。



「これは、ゲームっす!!」

「「ゲーム?」」



あたしの言葉に、仲良し兄弟が聞き返す。



「そうですよ!!全員で『総長討論』をしてて、凛と真田先輩の良いところを書き出して、どっちが良いかをやってたんす!!あたしは書いてないけどっ!!」

「え!?」

「なんだよーんなことしてたんか〜?」



驚く凛はともかく、あからさまにガッカリする真田先輩にムカついた。



〔★瑞希的には、期待ハズレらしい★〕



「つーことで、勝手にお題にしてすんません!」



騒ぎを大きくしないために謝る。

それで、人の良い凛が反応した。



「謝らないで下さい、カンナさん!むしろ、討論することもなく、瑞希お兄ちゃんが1番ですよ!!」

「ハハハ!逆だぞ、凛!俺の総長時代はもう終わってる。凛と違って更新できないんだぜ?」

「だからなんですか?お兄ちゃんが一番です!」

「わかった、わかった。じゃあ、俺が1番な〜?」

「うん!」



頭を撫で撫でされ、嬉しそうな凛。

それで不服そうな顔をする凛派と、この世の地獄を見るような毒々しい顔をする大河。



〔★こんな時だけ、龍星軍の思いは致した★〕



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