お前が好きすぎて、マジやばい。
そんな今日は放課後に図書委員の当番日だ。
運良く、夜勤のコンビニバイトだけの日だから、幸い矢幡と二人で居られる。
朝から気分が落ち着かないまま放課後まできてしまい、なかなか気分が上がらない。
二人で図書室に入って、まだ誰もいない図書室の本を矢幡は整理し始めた。
ふと、窓を開けて矢幡は深呼吸すると…
『矢幡ー!!』
「ふぇ、林田くん!?
部活頑張ってー!」
窓の外に居るであろう林田に手を振る矢幡。
なんだよそれ。
「林田くん、そういえば陸上部だった!」
独り言を言うなり、花唄を歌いながらまた本の整理をしていく矢幡。
林田のやつ…!!
完全に遅れを取ってしまった。
「黒田くん、大丈夫?」
心配そうに駆け寄る矢幡。
『何でもねーよ』
冷たく突き放してしまった…
そんなつもりなかった。
矢幡と何も悪くねーのに。
「ごめんね…」
小さく言った矢幡は肩を落としながら、本の整理を再開し始めた。
静かで嫌な沈黙の空気が流れる…