包み愛~あなたの胸で眠らせて~
「おはようございます」
「おはよう。今日も一緒なのね?」
「はい、そうなんですよ」
高橋さんに訊かれて、軽く答える。
私たちは海外事業課に入るまで、一緒に歩いた。一日目の月曜日は、偶然外で会って一緒に入ってきたと思われた。二日目の昨日もまた会ったんだねという感じだった。
そして、今日も同じように見る人はいるけど、ちょっと遠くからこそこそと集まって私たちを見ていた。
感じる視線の方にチラッと目を向けると、そこにはうちの課の女性社員二人と隣の課の女性社員が一人いた。その人たちの私を見る目が鋭かったので、サッと視線を逸らす。
椅子に座りながら、星野さんの忠告が頭をよぎった。
広海くんは全く愛想がないのに、そのクールさと誰もが見て分かる有能さから人気があると言っていた。
そんなクールな広海くんがなぜか私に接近しているのに、私は避ける……その様子がなに様なんだと怒りを買っているとか。
鋭い視線と星野さんからの話を思い出した私は、軽く身震いした。そろそろ本気で気をつけないと何らかの危害を受けることになりかねないかも。
目立たないように大人しくしているつもりでも、注目を浴びてしまうのは広海くんが人気あるからだろう。
「おはよう。今日も一緒なのね?」
「はい、そうなんですよ」
高橋さんに訊かれて、軽く答える。
私たちは海外事業課に入るまで、一緒に歩いた。一日目の月曜日は、偶然外で会って一緒に入ってきたと思われた。二日目の昨日もまた会ったんだねという感じだった。
そして、今日も同じように見る人はいるけど、ちょっと遠くからこそこそと集まって私たちを見ていた。
感じる視線の方にチラッと目を向けると、そこにはうちの課の女性社員二人と隣の課の女性社員が一人いた。その人たちの私を見る目が鋭かったので、サッと視線を逸らす。
椅子に座りながら、星野さんの忠告が頭をよぎった。
広海くんは全く愛想がないのに、そのクールさと誰もが見て分かる有能さから人気があると言っていた。
そんなクールな広海くんがなぜか私に接近しているのに、私は避ける……その様子がなに様なんだと怒りを買っているとか。
鋭い視線と星野さんからの話を思い出した私は、軽く身震いした。そろそろ本気で気をつけないと何らかの危害を受けることになりかねないかも。
目立たないように大人しくしているつもりでも、注目を浴びてしまうのは広海くんが人気あるからだろう。